AWARD2019年度. 認定製品

鹿児島県福山地方で酢造りに使用していたものを譲り受け、創業以来大切に使っています。
いつ頃作られた甕なのか定かではなく、一つ一つ形や大きさが微妙に違い、とても歴史を感じます。
心の酢を造るため、優良な酢酸菌を育てるためには、必要不可欠です。

洗米や麹造りなど、手間ひまかかりますが手作業で行います。
温度・湿度・香りなど発酵の進み具合を、五感を通して感じ取る。そんな酢造りを心がけています。

出来上がった酢もともろみ(酒)を水で割り、良質の種酢と共に甕へ移します。発酵温度を35℃に調整しながら、約２～３ヶ月 の酢酸発酵が始まります。
種酢が加わった酢もともろみは、２～３日経つと表面が酢酸菌膜に覆われます。
菌膜が、酢もともろみに含まれるアルコール分を栄養にして、酸素を吸いながら、酢酸菌を増殖させていきます。

濾過機や濾過剤、澱引き剤などの助剤(食品添加物)を使って行う【濾過】は一切行っておりません。
熟成に8ヶ月以上、ゆっくり時間をかけて酢酸菌が落ち着くのを待ちます。粕が沈み上澄みができて、まるやかな味へと変わってゆく・・・。自然の流れの中で出来上がった『上澄み』を瓶詰めしています。