メインイメージ

地域の特徴を表現した、風味豊かな味噌づくりにこだわる
「玉井味噌」さんを訪問しました。

2018年7月19日(木)


Share > facebook share twitter share

米味噌のブランドと言える信州味噌を生産地と無添加にこだわってつくりたい。
そのために、品質を大切にする地元の作り手と共につくることを決めた。


マルサンアイは、食の3重丸が始まって以来、初期の頃からお付き合いいただいている味噌メーカーさんで、製品も毎年認定されています。大豆を主原料とした味噌やスープなど、多くの製品を世に送り出しており、特に味の好みに地域差がある味噌については生産地にこだわり、その地方ならではの上質な味噌をつくる体制を敷いています。

今回、改めて認定製品を通じたものづくりの現場を拝見するべく、訪問させていただいたのは、マルサンアイの完全子会社であり、認定製品である「国産素材100% 無添加生 信州十割こうじ」「国産素材100% 無添加生 熟成こうじ」の製造を担当している玉井味噌。戦後以降、地元・信州味噌を造り続けているこだわりある蔵元です。
長野県東筑摩郡に北アルプスが見える平地帯の一角にある社屋と工場を訪問し、玉井味噌の玉井役員・加賀澤工場長、マルサンアイの深津さん(開発統括部・商品戦略室 ブランドマネジメント課 副課長)にお話を伺いました。

約30年前に旧工場から移設の話が上った際「政領の水」と言われる美味しくて評判の水が流れるこの地域に移転を考え、さらに味噌づくりを追求している玉井味噌。
周辺には北アルプスが見え、冬は厳しくも四季折々の風物が確認できる、味噌づくりに適した土地だそうです。 全国の1/3の生産量を誇る信州味噌。長野県内には大手の味噌メーカーが多くあります。 スーパー直結の味噌メーカーが台頭し価格競争が過熱するようになった時期、それでも品質第一で事業を続けていた玉井味噌と、米味噌のブランドと言える信州味噌を生産地と無添加であることにこだわって開発したいマルサンアイとが出会い、互いのものづくりの姿勢に意気投合。マルサンアイは自分たちが理想とする信州味噌を、地元の作り手である玉井味噌と共同で開発する道を選びました。
認定製品である熟成味噌の生産が、ここでつくられるようになってから、約10年が経ちます。

味噌を通して信州の良さを伝える。
味噌はまさに生き物、つくるたびに品質を保つことの苦労が絶えない。


製造現場を見学します。
大豆を計量後、研磨と洗浄を繰り返し、タンクへ移送。浸漬層で水に浸けます。その後、しっかり水を吸った大豆は釜で蒸煮されます。蒸煮後にミンチにされた大豆と麹、塩は3点計量機によって計量・混合されます。製品によって異なる大豆と麹の混合比率や食塩比率を細かく計量し投入、攪拌します。
攪拌された味噌は、大きなタンクに移され、発酵・熟成の工程へ。
熟成の際は、タンクからタンクに味噌を移し替える(天地返し作業)をすることにより、発酵の均一化を行います。
アルコールの強い香りがフワーッと広がる温醸庫では、段々と味噌の雰囲気が出始めています。
「酵母菌自体もだんだんと発酵分解により香味が増してきて、仕込み方次第で香りが大きく左右されることもあります。信州味噌の場合は、綺麗な淡色を再現することも大切な点であり、微妙な加減が常に生じるのが工業製品とは異なる点であり、面白いところです。苦労は多いですね(笑)でも、これが面白いんですよ。」(玉井役員)
温醸庫で25日寝かした後、冷蔵庫へ移動します。

時代の動きを見ながら、日本食の良さを支える味噌の魅力も伝えていきたい。
そのためにも、製造工程における環境への配慮は見逃せない課題だった。


マルサンアイでは、味や色など、地域ごとに好みが異なる味噌を様々に作っており、これからもニーズに応えた味噌づくりを進めていくとのこと。最近は甘い味噌が好まれる傾向にあり、時代のトレンドを察知しながら製品ラインを広げています。
「味噌の食べられ方も以前とは変わってきている印象があります。お味噌汁自体の消費が減っている中で、卓上調味料としての味噌のあり方や味噌汁ではない味噌製品なども考案することで、お客様からのリクエストに応えたいと考える一方、和食の評価が世界的に高まっているため、その中での味噌汁の大切さをより魅力的に訴求することも考えないといけません。」(深津さん)
工場見学の後に案内いただいたのは、隣にある排水処理施設。
味噌づくりの際は、大豆タンパク質がもとの濃厚排水に多く出るのですが、そのまま河川放流すると環境面での影響が大きいため、排出基準をクリアしたきれいな水を流すようにしていると言います。
「信州タイプの味噌の生産のみなら中空糸膜でさらに濾過する必要はありませんが、今は高濃度の排水でも、基準値を下回る排水を常に流せるようにしています。活性汚泥+膜処理は、現行の最高システムです。こういう部分をしっかりやっていかないと食の世界そのものが続かなくなるので。」
現在はHACCP取得へ向けて動きを進めているそうで、美味しい味噌を造るその裏側で環境への配慮もしっかりとされている企業姿勢を拝見することができ、安心感がさらに増す取材となりました。
食の3重丸より
車から降りた時 「あっ、空気がおいしい。きっとこの、山あいの環境がおいしいお味噌を生み出してくれるのかな」と思いました。
が、「お水がおいしいんですよ」から始まるお話を伺い、適した環境を守ろうと排水にまで気を配る信念に、物づくりへのこだわり、意気込みを、強く感じました。
「大豆ひとすじ」多くの方に届けたい!だけど妥協はしたくない!というマルサンアイさん。 信州味噌の品質を最大限に大切にしながらマルサンアイさんの思いを実現してくださっているのが、玉井味噌さん。 そのプライドと技術を垣間見た気がしました。 味と共に微妙な色の加減に神経を注がれている信州味噌を、じっくり味わってみたいですね。

食の3重丸. 2018年度認定製品
国産素材100% 無添加生 熟成こうじ / 国産素材100% 無添加生 信州十割こうじ 』は、
こちらからご購入いただけます。 玉井味噌さんによる認定製品の解説

【 国産素材100% 無添加生 熟成こうじ 】
香味と香りがともに安定しており、魚介類にもに良く合う味噌に仕上がっています。
熟成期間が十割より長いこと、また天地返しにより酵母が活発に働き、香り成分も多量に出るため、味の主張が少ない具材は味噌に隠れてしまう場合もありますが、逆に味噌の味を引き立たせたい場合には最高の味噌と言えます。
色は中間色ですが、特に夏場は色の進みが早く、それが香りと味へ影響するため、色目のチェックに特に気を遣いながら造っています。

【 国産素材100% 無添加生 信州十割こうじ 】
大豆の脱皮率も高く、色目はきれいな淡色系に仕上がっています。
野菜などの素朴な味を引き立ててくれる麹歩合の高い味噌で、香りはほんのりとし、具材でさらに旨みが出ます。
大豆を半煮・半蒸しさせるため、味噌自体のたまりを抑えることと、味噌に色がつき過ぎないことに特に気をつけて造っています。



株式会社 玉井味噌
〒399-7711 長野県東筑摩郡筑北村坂井561
TEL(0263)67-3024/FAX(0263)67-4572
URL : tamai-miso.net

マルサンアイ株式会社
〒444-2193 愛知県岡崎市仁木町字荒下1番地
TEL(0564)27-3700/FAX(0564)27-3721
URL : www.marusanai.co.jp
facebook : マルサンアイ