体に効く食薬ごはん 9月『大豆(だいず)』
2026年9月30日(水)
秋風が心地よくなる一方で、空気が乾き始め、
「なんだか喉がイガイガする」「夏の疲れが抜けないな…」「不安感があって夜も少し眠りにくいな」と感じることはありませんか?
季節の変わり目、特に秋は乾燥が進み、心身のバランスもゆらぎやすいデリケートな時期です。
そんなときこそ頼りにしたいのが、小さな一粒に発芽するほどのエネルギーを秘めた 「大豆」です。
「なんだか喉がイガイガする」「夏の疲れが抜けないな…」「不安感があって夜も少し眠りにくいな」と感じることはありませんか?
季節の変わり目、特に秋は乾燥が進み、心身のバランスもゆらぎやすいデリケートな時期です。
そんなときこそ頼りにしたいのが、小さな一粒に発芽するほどのエネルギーを秘めた 「大豆」です。
大豆は、脾(胃腸)を優しく養って消化機能を高め、疲労を回復してくれる私たちの強い味方。さらに、精神を安定させたり、女性ホルモンに似た働きでゆらぎを整えてくれたりと、嬉しいパワーがぎっしり詰まっています。
今日は、そんな大豆を毎日の食卓に無理なく、美味しく取り入れるための「使い方」のお話です。
しっかり食養生
「大豆の美味しい使い方」「大豆を煮るのって、なんだか手間がかかりそう…」そんなふうに思っていませんか?
実は、基本のゆで方や蒸し方を知るだけで、おうちでも驚くほど簡単に、ほっこり美味しい大豆料理が楽しめますよ。
1. 【基本のゆで大豆】〜スープや汁物で、潤いと疲労回復を〜
・乾燥大豆はしっかりと洗って、4〜5倍量の水に一晩じっくりと浸します。 ・浸した水ごと鍋に入れて中火にかけ、沸騰直前に弱火にして、アクを取りながらお好みの加減にゆで上げます。
■ 美味しくいただくコツ
ゆで汁ごとみそ汁やシチューにポンと入れてみてください。乾燥する季節、温かいスープと一緒にいただくことで、体の中からじんわりと潤いと疲労回復をチャージできます。
料理の目的やシーンに合わせた使い分け
栄養と手軽さを丸ごといただきたいとき
「そのままのゆで汁(または戻し汁)」を活用します。
昔ながらの知恵として、素材の持つ豊かな栄養や旨味を余すところなくいただきます。
丁寧にアクを取りながらコトコト煮るのがポイントです。
昔ながらの知恵として、素材の持つ豊かな栄養や旨味を余すところなくいただきます。
丁寧にアクを取りながらコトコト煮るのがポイントです。
雑味を抑えてすっきりと仕上げたいとき
「漬け水を替える(またはゆでこぼす)」方法を選びます。
余分なえぐみをすっきりと抜くことで、豆本来の甘みが引き立ちます。
こちらもアクを取りながらコトコト煮ます。
余分なえぐみをすっきりと抜くことで、豆本来の甘みが引き立ちます。
こちらもアクを取りながらコトコト煮ます。
2. 【ふっくら美味しい蒸し大豆】〜甘みと栄養をぎゅっと凝縮〜
一晩浸した大豆を布に包んで、セイロで40分から1時間ほど、じっくりと蒸し上げます。
■ 美味しくいただくコツ
水でゆでるより、蒸した方が大豆本来のほっくりとした甘味や栄養がぐっと際立ちます。※最近では、そのまま食べられる便利な「蒸し大豆」も売られています。忙しい日の時短やお手軽調理におすすめです。
おすすめレシピ
ビーンズ温サラダ・地中海風
【作り方】
- 丸ごとのマッシュルームとスライスした玉ねぎに塩少々をふり、オリーブオイルでしんなりするまでゆっくり炒める。
- 水に戻して刻んだドライトマト、ズッキーニ、潰したニンニク、ナツメグ、コリアンダー、胡椒など好みのスパイスを振り入れて炒め合わせる。
- 味噌少々と水(または豆のゆで汁)を加え、蓋をして中火で3分ほど蒸し焼きにする。
- 火を止めてからレモン果汁少々をなじませて器に盛り、お好みで削ったフェタチーズを散らす。
発酵食の味噌のコクが深まり、日本人にもなじみやすい、ホッとする味わいに仕上がります。
大豆には心穏やかに過ごすための栄養も含まれているため、秋の夜長の食卓にもぴったりです。
ゆでたり蒸したりした大豆を少しだけ常備しておけば、サラダや煮込み料理にぱっと加えるだけで、手軽に大豆の豊かな栄養を日々の食卓に取り入れることができます。
なんでも「ほどほどにバランスよく」が大切ですが、
平性の食材である大豆は、毎日食べても体の寒熱のバランスを崩さないのも嬉しいポイントです。
乾燥と疲労が気になるこの季節、「蒸し大豆」や「手作りのゆで大豆」を味方につけて、心も体もうるおう美味しい食養生になりますように。

井澤 由美子
料理家。調理師
国際中医薬膳師・国際中医師
NHK文化センター関東全域の薬膳講師を務める。
旬の食材の効能を生かした料理提案と食養生に定評があり、
「薬膳」「レモン塩」「乳酸キャベツ」ブームの火付け役としても知られる。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」などメディア出演のほか、
商品開発、書籍執筆、飲食店プロデュースなどを手がける。