体に効く食薬ごはん 7月『モロヘイヤ』

2026年7月30日(木)

モロヘイヤはエジプト原産の野菜です。
古代エジプトでは、病に伏せた王がモロヘイヤのスープを飲んで回復したという伝承があり、その栄養価の高さから「王様の野菜」と呼ばれています。



効果・効能

薬膳では、モロヘイヤは余分な熱を冷まし、体に潤いを与えて津液(しんえき)を補う食材と考えられています。
津液とは、汗や涙、唾液、胃液、関節液など、体を潤す大切な水分のこと。
猛暑が続くこの時季は、汗とともに津液も消耗しやすいため、モロヘイヤは夏の養生にぴったりの野菜です。
紫外線や冷房で肌や髪の乾燥が気になる方にもおすすめです。

モロヘイヤは、β-カロテン、ビタミンC・E、カルシウムなどを豊富に含み、抗酸化作用の高い緑黄色野菜です。
健やかな肌づくりやエイジングケアにも役立つことから、クレオパトラも好んで食べていたという言い伝えも残っています。

独特のぬめりは、水溶性食物繊維などによるものです。
食物繊維は食後の血糖値の上昇を緩やかにし、お腹の調子を整える働きが期待できます。
鶏肉や豚肉など、たんぱく質のおかずと組み合わせると、栄養バランスもぐっと良くなります。

おいしい食べ方

【おひたし・和え物】
熱湯に塩少々を加え、茎から先に入れてゆでます。
全体が柔らかくなったら水気をしっかり絞り、細かく刻んで包丁で軽くたたくと、ぬめりが増して口当たりがなめらかになります。
おかか和えや納豆、オクラ、長いもと合わせれば、夏の滋養たっぷりの一品になります。


【酢浸し】
私は毎年、モロヘイヤの酢浸しをたっぷり作り置きしています。

モロヘイヤ_酢浸し

[材料]
モロヘイヤ 2袋 
米酢 大さじ5
出汁 100cc
醤油 小さじ2~3
甜菜糖 小さじ1(お好みで増量)
塩 少々

[作り方]
ゆでて刻んだモロヘイヤを、調味料を合わせた中に漬け、冷蔵庫で冷やします。

食べるときにおろし生姜を添えると、爽やかな香りと辛味が加わり、暑さで疲れた体に心地よく染みわたります。


【王様のモロヘイヤカレー】
にんにくとクミン、コリアンダー、カルダモンなどのスパイスを弱火でゆっくり油に香りを移します。
スパイスの香りが立ったら、鶏肉、水、モロヘイヤを加えて煮込み、塩で味を調えれば完成。
モロヘイヤのやさしいとろみがスパイスを包み込み、夏でも食べやすい滋養カレーになります。


井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。