体に効く食薬ごはん 5月『パイナップル』
2026年5月30日(土)
これからの湿気と気温が上がる季節は、体内に「熱」や「湿気」がこもりやすく、胃腸が重だるくなりがちです。
そんな時期にこそ、パイナップルを積極的に取り入れるのがおすすめです。
そんな時期にこそ、パイナップルを積極的に取り入れるのがおすすめです。
効果・効能
栄養学と薬膳の視点から【消化促進と疲労回復】
パイナップルには、ビタミンB1・Cや食物繊維が豊富に含まれており、疲労回復や代謝アップをサポートします。
また、パイナップルに含まれる酵素「ブロメライン」には、タンパク質を分解して消化を助ける働きがあるため、肉料理との相性も抜群です。
豚肉と合わせれば、ブロメラインと豚肉のポークペプチドとの相乗効果で、血中コレステロールの低下や脂肪燃焼も期待できます。
酢豚にパイナップルが入っているのは、理にかなった先人の知恵ですね。
【薬膳としての働き】
薬膳では、「解熱・止渇(熱を冷まし、喉の渇きを潤す)」「健胃・消食(消化を助け、胃の働きを整える)」の効能があるとされ、この時期の水分代謝を整える養生として、非常に優れた食材です。
楽しみ方と活用レシピ
【ドライパイナップル】『美味しさを凝縮』
フードドライヤーをお持ちでしたら、ぜひお試しください。
小ぶりで甘みの強い台湾パイナップルがお勧めです。
芯ごと薄い輪切りにして乾燥させるだけで、花びらのような可愛らしい仕上がりになります。
乾燥剤とともに瓶で保存を。
そのまま食べるのはもちろん、紅茶やお酒に浮かべれば、芳醇な香りが広がる極上のフルーツティーになります。
【パイナップルピクルス】『肉料理が柔らかくなる』
清潔な容器に、
・パイナップル 200g
・はちみつ 大さじ2〜3
・粗塩 2つまみ
・りんご酢 1カップ
を入れて混ぜるだけ。
そのまま食べるのはもちろん、肉の下ごしらえ用のマリネ液として少し加えれば、酵素の力で肉質が驚くほど柔らかくなります。
お好みでカルダモンやピンクペッパーを加えると、より華やかな風味が楽しめます。
【手軽な爽やかサラダ】
食べやすく切ったパイナップルに、少量の塩麹をなじませ、オリーブオイルを回しかけてミントを散らします。
塩麹の発酵パワーとパイナップルの酵素が合わさり、消化に良く爽やかな一皿に。
さらに、細かく刻んでステーキソースやドレッシングに加えると、甘酸っぱいアクセントになります。
ワインを合わせるなら、ライチやバラのような芳香を持つゲヴュルツトラミネールが好相性です。
─ 補足 ─
ちなみに、よく混同されますが「海のパイナップル」と呼ばれるのは、ホヤ(海鞘)のこと。
ちょうど今頃、藤の花が咲く時期に旬を迎えます。こちらも季節の味覚として楽しみたいですね。

井澤 由美子
料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。