**体に効く食薬ごはん**
4月「キウイフルーツ」
2023年4月30日(日)
キウイと言えばニュージーランドですね。
日本とは真逆の季節になるので今は秋、お邪魔した広大な畑にはキウイがたわわに実っていました。
ニュージーランドでは、どの店先にも様々な産地のりんごや青りんごが並び洋梨・プラム・蜜柑・アボカド・柿なども置かれていますが、代表的な果物といえば、キウイです。
日本とは真逆の季節になるので今は秋、お邪魔した広大な畑にはキウイがたわわに実っていました。
ニュージーランドでは、どの店先にも様々な産地のりんごや青りんごが並び洋梨・プラム・蜜柑・アボカド・柿なども置かれていますが、代表的な果物といえば、キウイです。
3種のキウイと効果・効能
果肉の色によって、グリーン・イエロー・レッドのキウイがあります。【レッド】
中でも貴重で、ちょうど4月から5月にかけての短い期間だけ、日本でも手に入れることが出来ます。
ニュージーランドから送られてくるルビーレッドは日持ちがせず、手もかかる為にヨーロッパには輸出されず、アジア限定だそうです。
ベリーのような風味を持つレッドにはアントシアニンが豊富。
ビタミンCの数値が、果物の中でもトップクラスのキウイ。
通常のグリーンキウイに含まれる含有量は100g中、約88mg前後。
イエローは152mg、レッドに至っては189mgを誇ります。
【イエロー】
サンゴールドキウイは日本人向けに開発された食べやすいキウイ、疲労回復にも最適です。
横半分にポンッと切って、スプーンでクルンとすくって食します。
甘く酸味が少ない、そして色も綺麗なので、ピュレなどのソースや、ケーキのトッピングなどにも向いています。
手軽に入手でき、ハズレがなくいつでも食べ頃のサンゴールドは、一番扱いやすいキウイかも知れません。
【グリーン】
酸味があって胃腸を整える効果が高い。
たっぷりの消化酵素が消化も助けてくれるので、食べ過ぎた時は、キウイを口にする事をお勧めします。
不足しがちな繊維が多いので頑固な便秘や、消化不良の胃腸などに作用します。
薬膳では、吐き気止めなどに良いとされているので、乗り物酔いをするお子さんの遠足などのお弁当に添えてもよいですね。
グリーンキウイが硬いときは、バナナやリンゴなどエチレンガスを出す果物と一緒に袋に入れて2、3日置くと早く熟れます。
イエローやレッドはケバが無く皮が薄いので、スムージーなどにする時は、皮つきのまま作って楽しみ、更にお腹に効かせます。
※ケバ:キウイの表面にある毛、毛茸(もうじ)のこと
グリーンキウイは体の余分な熱を冷まし、水はけを良くしてくれます。
食生活の偏りや睡眠不足から体に熱がたまり、熱っぽくなっている人は、梅雨前は湿度も高くなってきますので、この時期のキウイはナチュラルな食薬フルーツですね。
肌を潤すコラーゲン豊富な食材とビタミンCとの組み合わせは、美肌を生成します。
サーモンやチキンなどの上質なタンパク質に、キウイドレッシングやソースを添えても。
紫外線対策にも有効なので、日光が気になるこの季節に特におすすめです。
キウイに含まれる酵素は肉などのタンパク質を柔らかくする作用があるので、硬めの肉などはマリネしたり、加えるなどして調理するといいですね。
ゼラチンもタンパク質なのでキウイゼリーを作る時は、固まりにくくなるので注意しましょう。
食べ方と作り方
【ルビーレッドのチリサルサ】
美しいルビーレッドのチリサルサをご紹介します。
[材料]
・ルビーレッド 2個
・刻んだ玉ねぎ 大さじ2
・コリアンダー 10本
・赤唐辛子 1/2本
・レモン果汁 大さじ1
・ナンプラー 小さじ1/3(好みの量)
・オリーブオイル 大さじ1-2
[作り方]
野菜を粗みじん切りにし、調味料を加えて混ぜ合わせる。
攪拌して滑らかなペーストにしてもOK。
※このサルサは、グリーンやサンゴールドでも美味しく出来ます
生野菜や茹で野菜と和えればサラダの完成です。
お好みでハーブを加えても。
剥き立ての生エビ・ぶつ切りの茹でタコ・サーモン・ホタテ・蒸した貝・茹で鶏などにもよく合います。
例えば残ったお刺身を使ってセビーチェを作れば、酒の肴があっという間に完成します。
コラーゲン豊富な食材と合わせると、ビタミンCとの組み合わにより美肌を生成するので一石二鳥です。
※セビーチェ:とうがらしがきいたスパイシーなペルー生まれの魚介と野菜のマリネのこと
井澤 由美子
料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。
link:【食薬ごはん】
Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】