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**体に効く食薬ごはん**
2月「檸檬(れもん)」

2023年2月28日(火)

日本のレモンの旬は冬から春。
この時期に果汁たっぷりの完熟レモンを使って、香りの調味料「レモン塩」を作りおくと便利です。

レモン塩について

有効成分が多いレモンの皮にはダイエット効果が期待できますし、爽やかな香りのリモネンには神経の興奮を抑えるなどのリフレッシュ効果もあります。
レモンの皮は塩蔵すると柔らかくなり、苦味も軽減。
肉や魚はしっとりするので、お料理に使うといいことずくめなのです。
鍋料理やスープに浮かべたり、魚と一緒に蒸したりと気軽に使えます。
もちろん豚肉や鶏肉とマリネし、ソテーするだけでも美味。 お弁当などにも防腐効果が高いのでお勧めです。

塩分濃度やレモンの保存状態でも調理は変わります。
料理がシンプルになり、疲労回復など体への効能が高いのも魔法の調味料と呼ばれる所以です。
その他、桜の塩漬けの発色、林檎やアボカドの色止めと味つけ、塩辛類の生臭消しなど、四季折々のあらゆる食材ともレモン塩は楽しめます。

レモン塩の作り方・使い方

【レモン塩】
[作り方]
旬の国産レモン大3個と粗塩大さじ7~9を用意する。
国産レモンでも粗塩(分量外)をこすりつけながら皮をよく洗い、水気をふいて、5ミリ幅くらいの輪切りか小さめの乱切りにする。
清潔な瓶に先に塩を適宜入れ、レモンと塩を交互に入れ、最後は塩が上にくるようにしてふたをします。
※長期保存には多めの塩を加えます
時々瓶を振って全体をなじませます。
レモンより上に水分が溜まってきたら振らなくても大丈夫。

【クイックレモン塩】
[作り方]
少量や直ぐにお使いになりたい場合大きめレモン1個分のスライスと粗塩大さじ2半~3をポリ袋にいれ、 袋の上から揉むと馴染みが早いです。

【レモンクリームのたらこパスタ】
[作り方]
レモン塩に生クリームとたらこ適量を加えて、茹でたてのパスタを和えるだけ。
濃厚なクリームが爽やかです。

【簡単ステーキ】
レモンの効果で硬い肉も柔らかくなり、さっぱり仕上がります。
[作り方]
ポリ袋に牛ステーキ肉2枚、レモン塩1切れ、オリーブ油を少々加えて2時間以上マリネして弱火で焼く。
仕上げに挽きたてのブラックペッパーを。

【唐揚げ】
香りよくあっさりしているので、つい食べ過ぎてしまう唐揚げです。
[作り方]
ポリ袋に一口大に切った鶏肉とレモン塩数切れを入れよく揉み込み、小麦粉少々馴染ませたら、 片栗粉を満遍なくまぶして揚げればジューシーなレモン風味の唐揚げに。
レモンの皮にも粉をつけて揚げてみてください。口直しになります。

レモンの活用

【レモンソース】
麺類や蒸した魚介などに重宝する香りのよい万能ソースで、おもてなし料理にも。
香りでリラックスできます。
鶏肉やサーモンなど、コラーゲン豊富なタンパク質と合わせるとレモンの効果で、 生成を促すので美肌効果もUP!

[材料]
・レモン 2個(※レモン汁 大さじ5)
・はちみつ 大さじ1と1/2
・塩麹 大さじ3
・オリーブ油 大さじ2
・黒こしょう(粗びき)少々
[作り方]
①レモンは、電子レンジ(600W)で50秒間加熱し、しぼりやすくする。
※加熱時間の目安は、1個につき25〜40秒ほど。
②レモンを半分にカットし、果汁を搾る。
③レモン汁大さじ5をボウルに入れ、はちみつ・塩麹・オリーブ油・粗びき黒こしょうを加え、よく混ぜて乳化させる。

【はちみつレモン】
ビタミンCたっぷりの国産レモンとはちみつの組み合わせは、滋養が高まる効果が抜群。
月並みですが、お湯で割ると甘酸っぱいホットドリンクになります。
香りもよく温かい飲み物はストレス緩和にも繋がりますし、レモンの酸味には疲労回復効果があり、
皮にはデトックス効果もあります。
風邪予防も含めて、夜のくつろぎタイムにぜひどうぞ。
効果を期待するならば、天然のはちみつがお勧め、非加熱や低温で加熱したものを選びます。
※蜂蜜は、1歳未満のお子さんには与えないで下さい。
[作り方]
スライスしたレモンが、かぶるくらいのはちみつを入れて漬けるだけです。


井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】