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**体に効く食薬ごはん**
3月「菜の花」

2022年3月30日(水)

アブラナ科の菜の花は、キャベツやブロッッコーリーの仲間です。
B-カロテンやビタミンC・E・Kが豊富、葉酸や鉄分も多く体に優しい春告野菜 (はるつげやさい)
免疫力アップの手伝いをし、貧血気味の方にお勧めです。
花は咲き過ぎていない、緑色が濃いものを選びます

料理のポイントと料理法

これらの栄養が体に吸収されやすい簡単料理法をご紹介します。

【下処理】
下処理としては、茎の部分を1cmほど切ってたっぷりの水に数分だけ浸して汚れを落とします。
水分を吸って背伸びをするようにイキイキしてきますよ。
水々しいと、火を通した時も熱伝導が良くなりシャキッと美味しく仕上がります。


【加熱方法】
どちらの方法でも『調理はパパッと!』が菜の花の栄養分を逃さない大切なポイントです。


[レンジ加熱]
菜の花の調理ですが、レンジ加熱をすると簡単で栄養の損失が少なくなります。
ムラなく加熱するために、葉と茎を分けてから食べやすく切ります。

耐熱容器に茎の部分を先に入れ、その上に葉の部分を入れます。
水大さじ1をふって軽くラップをし、600wで1分半〜2分ほど加熱します。
◆めんつゆと辛子を混ぜたタレと和えれば辛子和え風に。
◆マヨネーズに醤油少々を足し、ツナを和えたサラダも手軽で美味しく、子供受けのよいお惣菜になります。


[塩ゆで]
塩ゆでする時は、先に根の方の太い茎の部分を入れて、20~30秒間加熱してから、全てを鍋に入れ茹でます。
栄養も最低限の流出で、茹で加減も丁度良く仕上がります。

【菜の花のオイル蒸し】
フライパンに、下処理をして2、3等分に切った菜の花1束分
オリーブオイル・ごま油やなたね油等、お好みのオイル大さじ1・水大さじ1・粗塩少々を
全体にふって蓋をして中強火にかける。
このオイル蒸しも、菜の花の豊富なカロテンを効率よく体に吸収できる調理法です。
しんなりしたら出来上がり。

簡単でシンプルですが、色鮮やかな菜の花の蒸し煮は美味しさや香りが逃げず
凝縮した春の味を堪能できます。
旨味や塩気のある桜海老や塩こぶなどを加え、出来上がりには鰹節や胡麻などを和えても美味。
栄養価を高める他、水気を吸うのでお弁当にもお勧めです。

【菜の花とあさりのパスタ】
旨味たっぷりのあさりと合わせてもいいですね。
フライパンに下処理をして食べやすく切った菜の花を片方に寄せて入れ、
片方に砂抜きしたあさり適宜を入れます。
にんにくスライス・唐辛子・オリーブオイルと塩適宜と、酒・水 各大さじ2をふって蓋をして
中強火にかければ出来上がり。
茹でたパスタを加えて絡めれば、バランスの良い春を感じる一皿になります。

余り見かけませんがこのような赤い茎の
紅菜苔 (こうさいたい)も 同じアブラナ科の仲間です。
色合いが可愛いですね。




井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】