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**体に効く食薬ごはん**
8月「真夏の食養生」

2021年8月30日(月)

夏の暑さには【赤いもの&苦い食材】で食養生。
薬膳の考え方では、夏の起こりやすい不調を改善するために
【赤いもの&苦い食材】を心がけて食べること。

「赤いもの&苦い食材」で食養生

赤い食材はトマトや梅干し・小豆・スイカ・パプリカ・茗荷 (みょうが)・赤しそ・マグロなど。
トマトやスイカに含まれるリコピンは抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の原因を取り除く作用が期待できます。
胃を健やかにし、消化を助け、水分が多く体の余分な熱を取るので、夏バテ時にも最適です。
苦味のある緑の食材は・ゴーヤ・ピーマン・ミツバ・ししとう・アスパラなど、体の余分な熱を取る作用があります。
豊富なカロテンを含むことが多いので、目の乾燥や肌を健やかに保ちます。

トマトはビタミンCも豊富、コラーゲンと一緒に摂取すると体への吸収がよくなります。
ビタミンCは加熱に弱いので、甘みの強いミニトマトやフルーツトマトなどはそのままいただいたり、ガスパチョ(スペインの冷静スープ)などにしても美味しくいただけます。
リコピンは、加熱調理をすると生の状態より効率よく摂取できます。にんにくや玉ねぎなどを油と調理すると良いですね。
トマトホールを使う場合は、細長いトマト(イタリアントマト)を使うとコクがでるので、パスタなどのソースに向いています。カットトマトは2種あるようなので、調理に合わせて選んで下さい。
トマトは体の余分な熱をとる作用があるので、香味野菜や調味料などを工夫します。
台湾のオヤツにはスライストマトが出てきますが、体を温める作用がある黒糖生姜シロップが添えてありますよ。


お砂糖をまぶしたような糖度の高いトマトを口にすると、ビックリする事がありませんか?
ギネスブックにのっているトマトは糖度が12~18度もあるとか。
通常のトマトが約7~8度なので、果物のようなその甘さには驚きますね。
最近では彩も香りも豊かで、皮の薄いトマトも出回っています。



【冷やしトマトの酢橘サラダ】
トマトの果汁が溢れ出て、酢橘の酸味と塩気が最高のドレッシングになります。
シンプルイズベスト!よく冷やしていただいて下さい。お好みで上質なオイルをかけて。

[材料]
・ミニトマト 食べたいだけ
・酢橘 適宜
・粗塩 適宜

[作り方]
ミニトマトは半分に切り、器に入れる。
粗塩と酢橘適宜を全体にふり、器ごと冷蔵庫で30分以上マリネする。


【フレッシュトマトのスパゲッティ】


フレッシュトマトの美味しさをシンプルに楽しむ
夏のトマトスパゲティ。
リコピンは加熱すると効率よく体に吸収でき、油と調理するのもポイントです。
夏ならではの美味しさで、疲労も回復。

[材料](1人分)
・完熟トマト 大1個
・にんにく 1かけ
・パスタ 90g
・オリーブオイル 大さじ1/2~2
・A 粗塩・きび砂糖 各小さじ半



[作り方]
①トマトはヘタをとり、乱切りにしてボウルに入れ、Aを混ぜてよく馴染ませておく。
②パスタは表示通りより少し硬めに塩茹でする。
➂フライパンにオイルとスライスしたにんにくを入れて弱火で香りをだす。
 ①のトマトを入れ、中火で2~3分煮詰める。
④➂に②のパスタを入れ、ソースを麺に吸わせるように馴染ませる。
チーズを加え混ぜ、器に盛る。
好みでバジルやチリペッパーなどを添えても。


井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】