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**体に効く食薬ごはん**
6月「豆腐」

2021年6月30日(水)

身体の余分な熱をとる豆腐。
つるんと滑らかな豆腐は喉越しもよく、また消化吸収も良いですね。
暑い季節の夏バテ時などの冷奴は、理にかなって美味しく感じます。

豆腐

初夏になり、豆腐料理も冷たい冷奴に手が伸びる日が出てきました。
幼少時、ラッパの音が聞こえてお豆腐屋さんが通りかかると、
祖母に頼まれてボウルをかかげて急いで外に飛び出したものです。
豆腐屋のお兄さんが真っ赤な手で、壊れないようにそっと豆腐をすくい入れてくれる姿を今でも鮮明に覚えています。

豆腐は、誰にでも食しやすく、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。
また、コレストロール値を下げる効果や、ストレスや疲労の回復を手伝うなど沢山の健康効果が期待できます。
女性に嬉しい効果も多く、低カロリー。また含まれるイソフラボンはホルモンのエストロゲンに似た働きをしてくれることは有名ですね。
寝付きの悪い時などにも大豆製品はお勧め。
温豆腐もいいですし、豆乳を温めて蜂蜜やメイプルシロップなどを加えると、ホッと心が和みます。


【麻婆豆腐】
暑くなってくると食べたくなる麻婆豆腐。
豆腐の下処理のポイントですが、鍋に豆腐がかぶるくらいの量の水に塩少々を入れ、そこに切った豆腐を入れます。
沸騰しそうになったら弱火にして4~5分茹でます。
このように下茹ですると弾力が出て、形崩れも防止できます。
唐辛子やネギ・生姜などをたっぷり加えた麻婆豆腐は体の冷やし過ぎを食い止め、アリシンが多い香味野菜で免疫力を上げる手伝いもします。
ビタミンB1の豊富な豚肉を足すと、さらなる疲労回復効果も期待できます。


【ピータン豆腐】
豆腐とピータンの組み合わせもいいものです。

〔材料〕
・豆腐
・ピータン
・細ネギ
・香菜
・中国山椒、すり胡麻 各少々
・醤油大さじ2
・きび砂糖、酢、ごま油 各大さじ1
(ラー油はお好みで)



〔作り方〕
①豆腐とピータンは食べやすく切って器に盛ります。
②細ネギ・香菜はザクザク切って薬味とし、豆腐の上にのせ、
中国山椒・すり胡麻、調味料を全て混ぜ合わせたタレをかける。
➂砕いたナッツをふると香ばしく、食感のコントラストになり、美味しく感じます。

豆腐に含まれるオリゴ糖とごま油の油分、ナッツの食物繊維を合わせると便通作用が上がります。
野菜にかける、麺とからめるなどにも重宝するので、多めに作り置いてもいいですね。
ピータンは二日酔い予防に良いそうですので、たんぱく質の豆腐と合わせ
お酒を飲むときのおつまみにすると、効き目がありそうですね。


【白和え】
柔らかく茹でた野菜との白和え。

〔材料〕
・豆腐 半丁
・お好みの野菜(ほうれん草なら半束)
・ごま 大さじ2
・醤油 小さじ1/2
・砂糖 小さじ2
・濃い目の出汁 大さじ1






〔作り方〕
①すり鉢で乾煎りしたごまをすり、水切りした豆腐を加えて、すり混ぜる。
醤油、砂糖、出汁を加え、さらによくすり混ぜる。
②野菜を茹でたら、水気をきって醤油洗い(醤油適宜を全体にをかけてギュッと絞る・分量外)し、①の衣と和える。

良質な植物性たんぱく質の豆腐。
日々の食事に組み込んで、バランスのよい食卓にし、健やかにお過ごし下さい。




井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】