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**体に効く食薬ごはん**
5月「お茶」

2021年5月30日(日)

5月頭の八十八夜を過ぎると、お茶の最盛期を迎えます。[八十八夜]とは、立春から数えて88日目の日のこと
新茶にはテアニンが豊富、爽やかで清々しい香りと甘みが堪能できます。
一番茶をぜひ楽しんで下さい。
緑茶は頭をすっきりとさせ、身体の余分な熱をとる作用が期待できるので、更年期障害の症状(ホットフラッシュ・ほてり感)がある方に特にお勧めです。


日本茶

日本茶は昔から消化促進・虫歯・口臭予防などにもよいとされ、 ビタミンCも豊富です。

市場に行くと必ず立ち寄っていたお茶屋さんは、
丁寧に1杯のお茶を入れて下さいます。
時間がなくてもこのひと時を持つことで、頭の中が整理整頓されるので お茶の時間はとても有意義です。

もしも若葉の摘みたてが手に入るならぜひ天ぷらに。
茶葉を粉末にして粗塩と混ぜたおむすびもお薦めです。
好きな飲み方があります、器に茶葉を入れ、
氷を多めにのせて一晩冷蔵庫におきます
翌朝にはカフェインの少ない旨味が凝縮した
アイスグリーンティーが出来上がっています。

いろいろなお茶

◆緑色の緑茶には、清熱作用があり身体の余分な熱をとる作用が期待できます。
◆発酵させている紅茶・烏龍茶・プーアール茶は体を温める作用があります。
黒豆茶・ごぼう茶・杜仲茶・柿の葉茶・玄米茶・ルイボスティー・ハーブティーには滋養があり、
香りで気の巡りを良くしてストレスなどを緩和します。
ミネラルが豊富な麦茶。汗を掻く季節の風物詩ですね。
  汗をかくと不足気味になるナトリウムカリウムなどが麦茶には含まれているので理にかなっています。
  ノンカフェインで飲みやすく体に優しいので、どなたでも気軽に飲むことができます。
  麦茶の中でも、はと麦茶は利尿作用があります。血液をサラサラにする効果も期待できるそう。
  冷えた麦茶は美味しいですが、ほどほどにし常温で頂くといいですね。
菊花(キクカ)枸杞(クコ)の実の組み合わせは、飲む目薬と言われるほど。
  漢方薬局では、市販品も売っています。お酒の解毒にも良いでしょう。
  いつも飲んでいるお茶に、いれていただいてもいいですよ。

【梅雨のお茶 あずき茶】
あずきは利尿作用があり、デトックス効果が高いです。
雨季になると何となく不調を感じたり、むくみや体の重だるさを感じる方に。

朝は排出の時間、塩少々を入れて飲むと
効率よくデトックスできます。

[作り方]
乾燥小豆40gを乾煎りして 香ばしさを出し
やかんに入れて2カップの水を加えて数分間煮出すだけ。


お茶の郷土料理

日本にはお茶の郷土料理が多々あって楽しいですね、いくつかご紹介しましょう
玉露のお浸し(京都府宇治)
 お茶にした出涸らしを、お出汁に浸す。
茶節(鹿児島県指宿市)
 湯飲みに麦味噌と鰹ぶしを入れて緑茶を注いでよく混ぜる。
ぼてぼて茶(島根県松江市)
 番茶を茶筅で泡立て、おこわや煮豆、刻んだ漬物などを入れていただく。
茶粥・おかいさん(奈良県・和歌山県・三重県)
 ほうじ茶を煮出し、洗ったお米を入れてお粥を炊いたもの。好みで塩を入れる。


井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】