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**体に効く食薬ごはん**
4月「セロリ」

2021年4月30日(金)

薬草だったセロリの香り成分には、春・初夏に起こりやすいストレスを軽減する効果が期待できると言われています。
キャベツと同じようにビタミンuも含まれているので、胃の粘膜を修復する手助けもします。
特に栄養価が高い葉は、刻むなどしてぜひ調理して下さい。
カリウムも豊富、むくみ血圧が気になる方にもお勧めの気巡り野菜です。

セロリ

春には苦味を盛れと言いますが、薬膳では酸味も大切とされています。
ちょうど今出回っている柑橘類やイチゴも春に起こりやすい体調をケアします。
柑橘の香り・酸味・甘味とセロリを合わせると、気の巡りを良くする相乗効果が増し
自律神経を整える手伝いをします。
セロリは香りがあり、シャキシャキとした食感とみずみずしさが感じられる野菜、色味に清涼感があり、ハーブの様に肉の臭みなども抑えます。
チキンスープをとるときに一緒に煮込んだり、ミートソースに玉ねぎ・人参などと刻んで加えると美味しくなります。


【セロリと鶏むね肉の香り炒め】
[材料]
・セロリ2本
・鶏むね肉 100g
・唐辛子 半本
・醤油 小さじ1
・みりん 小さじ半
・ごま油 大さじ1
・塩・酒 各 少々

[作り方]
①セロリは斜め切り、1本分の葉は刻んでおく。
鶏肉はそぎ切りにし、塩と酒を振って揉んでおく。
②フライパンを中火にかけ、ごま油、唐辛子を入れ温め
鶏肉が白くなるまで炒めたら、セロリの茎を入れて全体に油を回す。
③調味料(醤油・みりん)をからめ、葉の部分も入れてさっと炒めたら器に盛る。


【春の気巡りサラダ】
セロリとグレープフルーツのジンジャーサラダ
[材料]
・セロリ 1本
・おろし生姜 小さじ1〜2
・グレープフルーツ(小)1個
・オリーブオイル 小さじ2
・柚子胡椒 少々

[作り方]
①セロリは筋を取って薄切りにし、セロリの根の方2cmほどおろす。
 葉も好みで少々刻む。
 グレープフルーツはボウルの上で中身を取り出し、果汁も取っておく。
②ボウルに①のセロリ・おろし生姜・オリーブオイル・柚子胡椒・グレープフルーツの剥き身と
 果汁を加えて全体を和える。


【おつまみ】
もう一つは、初夏のアペリティフ(食前酒)にもピッタリのおつまみ。
[作り方]
①セロリの根元をポキッと折り、スッとゆっくり引っ張るとある程度スジが取れます。
 5~6cm幅の長さに切って3~5mmの薄切りにします。
②お皿に砕いた氷をのせ、①の薄切りにしたセロリを置き
 ちぎったアンチョビをのせ、タップリのレモン果汁をしぼり、挽きたての黒胡椒をふる。

ケイパー入りのアンチョビもありますが、その場合は刻んで一緒にのせるとよいですね。
このフィンガーサラダを出しておけば、次のお料理が出てくるまでに多少時間がかかっても
美味しいので、皆さん大人しく待っていてくれます。
キーンと冷やした白ワインやビールで、おうち飲みも楽しんで下さい。



井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かした
シンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの
火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】