**体に効く食薬ごはん**
6月「紫蘇(しそ)」
2020年6月30日(火)
暑い夏の到来です、食欲を減退させず元気に乗り切るには清涼感のある香りと、ピリッと辛味を含む薬味の存在が欠かせませんね。
庭やベランダ菜園で青々と育つ青紫蘇。
見るだけで食欲が出て、清々しさも感じます、夏には無くてはならない特別な薬味野菜です。
薬の味と書いて薬味と読みますが、字が示す通りで様々な薬効があり、紫蘇は体を温める他に沢山の効果効能があります。
庭やベランダ菜園で青々と育つ青紫蘇。
見るだけで食欲が出て、清々しさも感じます、夏には無くてはならない特別な薬味野菜です。
薬の味と書いて薬味と読みますが、字が示す通りで様々な薬効があり、紫蘇は体を温める他に沢山の効果効能があります。
青紫蘇(大葉)
例えば紫蘇は、お刺身のツマとして大概添えられているものですが、味や香りで美味しくいただけること、生臭さを取るなどの意味合いがあります。加えて一番の理由としては、魚の解毒薬として食中毒のリスクを軽減させる為、特に夏場の生物には、多めに添えていただきましょう。
お皿に添えられているツマとなる薬味類は、残る口中の味を消し、清める意味合いもあります。
紫蘇に含まれるBカロテンは野菜の中でもトップクラスです。
皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、免疫力を高め、様々な病気から体を守る大切なビタミン。
ビタミンCも含まれるので、風邪やウイルスに対する抵抗力を高めます。
コラーゲンの育成にも欠かせないビタミンCは、美肌効果やアンチエイジングにも効果的です。
夏の日差しに対抗するためにもお料理やデザートなどにも多様されると良いですね、紫蘇のグラニテなど口直しやおやつにピッタリです。
紫蘇は、吐き気留めにも良いとされる野菜、安胎作用があるので特に妊婦さんのつわりにお勧めです。
紫蘇の清々しい香りは気を巡らせ、食欲増進をうながします、夏バテによる食欲減退にも良いもの。
青紫蘇の活用方法
《大葉の辛味噌焼き》青唐辛子を刻んで味噌と混ぜる。
紫蘇で巻いて楊枝で止め、揚げ焼にするとお酒のお供やお弁当にもピッタリ。
《紫蘇の醤油漬け》
紫蘇は水に5分さらして水気をふき、清潔な容器に入れます。
紫蘇がかぶるくらいの醤油、小口切り唐辛子、おろし生姜やにんにくを入れて馴染ませておけば、ご飯のお供に最高、卵かけご飯も劇的に美味しくなります。
《紫蘇のナムル》
紫蘇を5分水にさらした後、数枚重ねて手前から丸めてごく細切りにします。
キッチンペーパーに包んでぎゅっと水気をとり、ほぐしながら密封容器に入れてごま油、おろしにんにく、粗塩を適宜なじませ、好みですりごまを加えれば、紫蘇のナムルの完成。
そうめんや和えものなどにからめると爽快な一皿に。
《和風ジェノベーゼ》
たっぷりの紫蘇にパセリやハーブを足し、松の実やくるみなど好みのナッツ、オリーブオイル、塩、胡椒、レモン果汁をミキサーやすり鉢でペーストにした和風ジェノベーゼも濃厚な中に爽やかさが残る鮮やかなソースになります。
パスタに絡めたり、肉や魚のソースにしても。
赤紫蘇
紫蘇葉・蘇葉(そよう)は、紫蘇の生薬名。
食用だけでなく、古来より薬草としても使用されてきました。
初期感冒・解熱・悪寒・鎮静・利尿作用などが期待できる。
赤紫蘇の活用方法
《赤紫蘇のジュース》抗菌作用が高い赤紫蘇の美しいルビー色ジュースの作り方です。
色が濃いめの赤しそ(1袋)を選んだら、
葉だけを摘んでボールにはった水でよく洗いザルに上げます。
鍋に約1ℓの湯を沸かし、5〜8分茹でる。
ザルにしそを上げてギュッとしぼり、エキスを全てしぼりきります。
甜菜糖かきび砂糖は半カップ〜好みの量を入れてとかし
酢100ccまたはレモン果汁大さじ3を加える。
一瞬で色鮮やかになりますよ、楽しい瞬間です。
冷めたら清潔な瓶などに入れ、冷蔵庫で保存します。
赤紫蘇に含まれるポリフェノールや酢の効果で血液をサラサラにし、胃液の分泌をよくして消化を助ける効能や美肌効果が期待できるこの時期だけの美しいジュースです。
《赤紫蘇ふりかけ》
紫蘇ジュースを作った後の紫蘇で健康的なふりかけも作れます。
しぼった紫蘇に粗塩大さじ1〜2 をふって馴染ませ、酢大さじ2を加えて更によく揉み込んで水気をしぼる。
ザルに厚手のキッチンペーパーをしき、重ならないように広げて天日干しにする。
天気の良い日に数日間干せば完成です。
セミドライは使い勝手がよく、カラカラになるまで乾かして海苔などについている乾燥剤と一緒に保存すると1年中楽しめます。
細かくしたい時は、手で握りつぶすかプロセッサーにかけるだけ。
紫蘇ふりかけはお好みの乾かし加減で楽しめるので、和え物や炒め物など料理によって使い分けてみるのも手作りならではです。
井澤 由美子
料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かしたシンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」、「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。
link:【食薬ごはん】
Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】