**体に効く食薬ごはん**
4月「春キャベツ」

胃腸は感情の鏡

キャベツの絞り汁から発見された「キャベジン」はビタミンUで、胃腸薬として有名ですね。 胃粘膜修復成分があり、胃の粘膜を健やかに保ちます。 揚げ物にキャベツを添えるのはちゃんと意味があるのですね。
胃腸は感情の鏡と言われるほど、トラブルが出やすいので、速やかにケアをしましょう。 胃が悪いと食欲が出ない、口臭が強い、口の周りが荒れるなどの症状が出ることもあります。
このような時は、負担をかけない柔らかい食材や献立にキャベツを足して対応して下さい。
お粥やうどん、豆腐、じゃがいも、バナナ、ヨーグルト、ミルク、魚や肉では白味魚やささみなど油分が多くない食材がお勧めです。
特にかぼちゃは消化がよく、胃の働きも助け、カロテンも豊富で元気になります、便秘改善にも有効です。
もう一つは、山芋・長芋で、山の薬と書いて山薬（さんやく）と呼びます。こちらも滋養があってお勧めです。調理法としては、おろすとより身体に吸収されやすいのでとろろにしましょう。

おすすめのキャベツ料理

《キャベツの浅漬け》
まずは４分の1個くらいをざく切りにして、袋に入れ塩小さじ１を加えてもみます。
しんなりしたら蜂蜜小さじ１〜２とレモン半個分を絞って馴染ませ、浅漬けにします。


《キャベツのガーリックコールスロー》
キャベツ４分の１個を千切りにし、玉ねぎのスライス４分の１個分をボウルに入れ、水に放してザルに上げる。
きび砂糖、塩、オリーブオイル、おろしニンニク各少で下味をつけ、少しヨーグルトを混ぜたマヨネーズと刻んだハムなどと和える。


《キャベツの漬物乳酸キャベツ（シュークルート又はザワークラウト）》

手軽な発酵食です、胃や腸がさっぱりしますし、体に良いのでぜひご家庭の作りおきにして下さい。

作る時は、１kgのキャベツに対して大さじ１と1/2（約２％の塩分）、きび砂糖小さじ２をよく揉み込んで清潔な容器に入れ２日間、常温においてから冷蔵保存です。

春キャベツは巻きが緩いので、１kgに満たない場合があります、調味料を加減してください。

もんだ後にプラスする香辛料も、ローリエ、キャロウエイなどの代わりに、千切り生姜や、唐辛子、これから出回る山の実の塩漬けなど日本で馴染みのあるものを合わせるのも良いものです。




《ロールキャベツ》

春キャベツは、巻きがゆるくて葉が柔らかいのでロールキャベツも作りやすいですね。

１番外側の硬い葉は捨てずに、よく洗って落とし蓋代わりにかぶせるのがポイントです。
キャベツの葉を下茹でしますが、ゆで汁は取り置いて下さい。

肉種を作って巻くわけですが、巻き終わりを下にして鍋底に置き、隙間があれば芯や葉を詰めて固定します。
そして、キャベツの茹で汁をかぶるくらいに注いで自然な甘みを引き出すことです。

コンソメや鶏ガラスープ、ベーコン、ローリエなどスパイスの香りを加えて洋風にしてもいいですし、昆布の旨みや山椒の実の塩浸けを加えてあっさり仕上げてもいいですね。


好みでフタつき耐熱容器に入れ、オーブンで短時間加熱しても美味しいですよ。
巻くのが面倒な方は、キャベツを大振りに切って、塩麹や塩を馴染ませた肉の上に置き、かぶるくらいの水と酒、刻みトマト、好みのスパイスを乗せてフタをし、柔らかくなるまで煮ます。
味をみて、塩、胡椒で整え、コトコトと煮るだけで時間が美味しくしてくれます。


ちょうど出回る旬の春キャベツは、みずみずしく柔らかで甘い。
生でも美味しくいただけますし、お味噌汁に加えるだけでも充分です。
【食物繊維＋発酵食＋オイル】の組み合わせは最高に腸の前後運動を促進させます。
紫外線に対抗するビタミンCも豊富ですし、運動不足による便秘解消にも役立ちます。
ストレスが溜まりがちなこんな時こそ、身体を元気に保つことがとても大切です。
胃を健やかに保つ手助けをするキャベツをたっぷりいただきましょう。

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