メインイメージ

**体に効く食薬ごはん**
2月「免疫力を高める食事」

2020年2月29日(土)

ウイルスが飛び交うこの季節、体調を崩さないように外からも内からもケアすることが大切。
今月は免疫力を高める食材をご紹介します。
体調を崩さない為に手洗いうがいを小まめにし、日々の食事に気を配って免疫力を高める食事でしっかりケアしましょう!
免疫細胞は自己防衛機能で、ウイルスやガン細胞などと戦い、健康を守るための大切な力です。
約6、7割の免疫力は腸で作られています。まずは腸内環境を整えましょう!



味噌(みそ)は医者いらず

免疫力を高める食材には発酵食のみそ、醤油・塩麹・ヨーグルト、納豆、漬物、きのこなどがお勧め。

中でも身近なみそには様々な高い効能があります。

「みそは医者いらず」と昔から言いますが、免疫効果を高める他、コレステロールを抑える、美肌効果、がんや糖尿病などの発生を抑えるなど良い事づくめです。

ぜひ、栄養と美味しさを兼ね備えた野菜たっぷりの温かいおみそ汁を毎日いただいて下さい。


昔ながらの熟成味噌がお勧めです。

みそは原料や色によって分類されますが、大まかに言うと米みそ、豆みそ、麦みそなどがあり、大豆に加える麹の割合と塩量で甘さや辛さが異なります。含まれるメラノイジンは熟成により出来る色素成分で、悪玉菌を減らして老化の素となる活性酵素を減少させる効果があります。

塩分もあるのですが、寝かせることによって角がとれ、丸く奥深い旨味に変わります。

保存食は、素がしっかりしていれば寝かせる時間によって美味しさにつながるものが多いのです。

みそ汁は1日の毒消し

みその塩分が気になる方には、血圧安定にも良いみそ汁を。

塩分を排出するカリウムが豊富な芋類(じゃが芋、かぼちゃ、山芋など)をたっぷり入れたおみそ汁は食物繊維、ビタミンCも摂取できます。

おみそ汁が色々な具材と合うのは、細かい粒子のコロイド(アミノ酸・ペプチド・旨味成分)が、包みこんで味をまとめてくれるからです。

温めた食材の栄養は煮汁に流出します。お汁ごと食べるおみそ汁は栄養を丸ごと摂れます。また、煮ると沢山の野菜が美味しく食べられるのも嬉しいですね。

朝の目覚めにおみそ汁をいただくと交感神経もONになって1日をスムースにスタートでき、夜のおみそ汁は疲れをとって体を温めるのでホッとします。

昔からおみそ汁は1日の毒消しと言われるほど。

免疫効果を上げる食材

体温が1度下がると免疫力も下がると言われています。

日頃から生姜、にんにく、ねぎ、スパイスなど体を温める食材を献立に組み込んで体を温めるようにします。

お茶は緑茶(煎茶)がお勧め、水出しにするとビタミンCの損失が少なく抽出出来ます。

その他、にんにく・玉ねぎ、葱、ニラなど

これらに含まれる硫化アリルは、アリシンと言う成分に変化し免疫力を高めます。

刻んだりおろして加熱すると効果を高めます。

タンパク質、βカロテン、ビタミンC・E、ポリフェノールは特に大切ですが、ビタミンCは欠かさず摂取することをお勧めします。

おすすめの調理方法

カロテンが多い人参やカボチャは、ビタミンEが多い食材、胡麻やナッツ・油分を使って調理すると抗酸化作用が上がります。

<レシピ例>

・春菊の胡麻和え
・焼きリンゴのシナモン風味
・人参とアーモンドのサラダ
・海藻のおみそ汁
・カボチャとポークのガーリックソテー など

『ビタミンや食物繊維の多い食材とみそを合わせたパワーで自然治癒力を高め、ウイルスを寄せ付けない体を目指しましょう。』



井澤 由美子

料理家。調理師、国際中医薬膳師、国際中医師
NHKカルチャー薬膳講師
旬の食材の効能と素材の味を生かしたシンプルな料理に定評がある。
醗酵食レシピの開発はライフワーク、薬膳に造詣が深い。
レモン塩、乳酸キャベツブームなどの火付け役としても知られています。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」、「趣味どきっ!」「ライフ」などの料理番組他、企業CM、商品開発、雑誌、カタログ、イベント、書籍、発酵レストランなどのプロデュースを手掛ける。

link:【食薬ごはん】

Instagram:【yumiko_izawa(井澤由美子)】